教員情報(片桐 恵子)

氏名・職名 片桐 恵子(かたぎり けいこ,Keiko Katagiri)教授
メールアドレス katagiri_k [at] people [dot] kobe-u [dot] ac [dot] jp
学位 博士(社会心理学)(東京大学)
研究分野 社会心理学、社会老年学
[学部] 担当 国際人間科学部 » 発達コミュニティ学科 » アクティブライフプログラム
[大学院] 担当 人間発達環境学研究科 » 人間発達専攻 » 行動系
研究者情報 神戸大学研究者紹介(KUID)
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研究紹介

高齢社会研究で世界をリードする日本をめざして

低迷が続く経済にしろ、政党の改編が続く政治にしろ、国際社会で日本はすっかり存在感を失ってしまったようです。しかし、世界に誇れることが一つあります。それは世界一の高齢国、つまり長寿国であるということです。

高齢化というと医療や介護、年金などの増大する社会保障費などとかく悲観的なことばかりが取り上げられます。しかし、古来から不老不死は人類の夢、それにもっとも近い社会を実現しているのが現在の日本なのです。それは喜ばしいことであり、世界に誇れることなのです。  そのような社会を実現している日本はどういう国なのか、どういう政策やシステムが有効なのか。海外の研究者に接するとそういう関心が高いことを感じます。しかし、その良さは案外外国に伝わっていない、というのも事実です。それはなぜでしょうか。

1つには実際に研究自体が進んでいないということ。2つには日本語でのみ報告されていて、海外にいい研究が伝えられていないためです。

20世紀末近くまで高齢者は社会的弱者であるという位置づけから研究が行われてきました。しかし、現実の高齢者は多くは健康であり、能力も高く、社会に貢献できる存在です。しかしこのような積極的な捉え方に変わってからまだ日が浅く、多様化の進む高齢者、シルバービジネスのありようなど解明すべきテーマは未だ山積みです。

2つ目は、単に英語力の不足というだけでなく、海外を含めた視野で研究を行っている研究者がまだまだ少ないという現実があります。若いうちから海外の学生や研究者と交流を重ねていく必要があります。  このような観点から、本研究室では高齢化問題に学際的・国際的な視野で取り組んでいます。現在取り上げているテーマは社会参加、社会的孤立、異世代間交流、健康行動、高齢期家族などです。

現実に必要とされる問題に挑戦し、質の高い研究を行って国内外に向かって発信できるような研究者に育ってくれることを願っています。

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