教員情報(平芳 裕子)
氏名・職名 | 平芳 裕子(ひらよし ひろこ,Hiroko Hirayoshi)准教授 |
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メールアドレス | hirahiro [at] kobe-u [dot] ac [dot] jp |
取得大学 | 博士(学術)(神戸大学) |
研究分野 | 表象文化論、ファッション文化論 |
[学部] 担当 | 国際人間科学部 » 発達コミュニティ学科 » アートコミュニケーションプログラム, 社会エンパワメントプログラム |
[大学院] 担当 | 人間発達環境学研究科 » 人間発達専攻 » 表現系, 表現文化 |
研究者情報 | 神戸大学研究者紹介(KUID) |
教員サイト | http://www2.kobe-u.ac.jp/~hirahiro/ |
研究紹介 |
ファッション―その文化的枠組を解き明かす 「おしゃれに夢中」といえば、現代社会においてはもっぱら「女性」の姿が思い起こされるのではないでしょうか。しかし歴史を遡るならば、近代以前の西洋において豪華な衣服や装飾品を享受していたのは、上流階級の女性以上に「男性」でした。「着飾りたい」といった欲望は、人間にとって根源的な欲望であると同時に、文化的・社会的・歴史的に構築されるものでもあります。それでは何故、どのようにして「ファッション」は女性的なものと見なされるようになったのでしょうか。このような問題関心のもとに、私の研究では西洋近代以降の社会における「ファッションと女性」との関係性を、主に雑誌や絵画などの視覚メディアを中心に展開されるイメージの分析を通じて考察しています。これまで、現代のファッション・デザイナーたちの作品・批評研究を通して、ファッション・システムの構造と機能、現代ファッションにおける女性の身体表象について考察してきましたが、近年では特に19・20世紀のアメリカの女性誌やファッション雑誌を主たる研究対象としています。雑誌のイメージや言説を通して、パリのファッション文化がアメリカに移入され、いかにアメリカ型のファッションへと読み替えられていくか、そしてファッションの推進が家庭装飾の意義と重ね合わせられ、「自他を飾る」行為がいかに女性の仕事として位置づけられてゆくのかを考察しています。このような歴史的プロセスの解明は、現代ファッションの常識を相対化し、「ファッション」という文化的枠組に問いかけを行うために、極めて重要な意味を持っています。現代への批評的まなざしと歴史的プロセスの解明との両輪で、文化的枠組みとしてのファッションについての研究をこれからも続けていきます。 |
教員写真 |