教員情報(上田 香)

氏名・職名 上田 香(うえだ かおり,Kaori Ueda)准教授
メールアドレス ka-ueda [at] people [dot] kobe-u [dot] ac [dot] jp
学位 博士(学術)(京都工芸繊維大学)、Master of Arts(Royal College of Art)
研究分野 デザイン学、染織・テキスタイルの創作と研究
[学部] 担当 国際人間科学部 » 発達コミュニティ学科 » アートコミュニケーションプログラム
[大学院] 担当 人間発達環境学研究科 » 人間発達専攻 » 表現創造
研究者情報
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研究紹介

伝統工芸と先端技術の融合による新たなテキスタイルデザインの創出

本研究室では、日本の伝統染織技術を基盤としながら、先端テクノロジーとの融合を通じて新たなテキスタイルの表現と応用を追究しています。特に、丹後縮緬や西陣織、有松絞りなどの伝統素材・技法に着目し、素材分析や織構造の科学的解析、また現代的な意味づけによる再評価を進めています。これに加え、コンピューター制御によるジャカード織、3Dモデリング、AIによるデザイン生成、デジタルファブリケーションなどの最新技術を積極的に取り入れ、伝統とテクノロジーが共存する新しい布づくりを実践しています。

研究の大きな特徴は、学際的なアプローチと国際的な視野にあります。情報学、美学、建築、繊維工学など、異なる分野の研究者との共同プロジェクトを通じて、「香りを放つ布」や「音を奏でる織物」など五感に訴える新たな表現を開拓しています。また、海外の研究機関とも連携し、日本の織機を欧米の設計ソフトで稼働させるためのプログラム開発など、国際共同研究も積極的に展開しています。  本研究室では、単なる素材研究や技法の継承にとどまらず、文化・社会的文脈を読み解きながら、新しい問いを立てる研究を重視しています。デザインやクラフトに対する深い探究心とともに、実制作を通じてアイデアを可視化・実装する力が求められます。院生の研究テーマは、個々の関心やバックグラウンドに応じて柔軟に設定でき、創作と論考の両面から深めていくことが可能です。

 

伝統の知見と先端技術の対話から、新しいテキスタイル文化を共に築いていける意欲ある院生を歓迎します。

 

当研究室で研究をする場合に、学部で学んでおいてほしいこと

当研究室では、伝統染織とテクノロジーの融合によるテキスタイルの研究・制作を行っています。学部段階では、染織など素材に触れる実技経験、デザインに対する思考力、基礎的なデジタルツールへの理解、そして伝統文化への関心を深めておくことが望まれます。自身の感性や問いを大切にしながら、技術や知識を学び、社会に伝える力を育む姿勢が重要です。意欲ある皆さんとの研究を楽しみにしています。

教員写真 Kaori Ueda