教員情報(田畑 智博)

氏名・職名 田畑 智博(たばた ともひろ,Tomohiro Tabata)准教授
メールアドレス tabata [at] people [dot] kobe-u [dot] ac [dot] jp
学位 博士(工学)(名古屋大学)
研究分野 環境システム工学
[学部] 担当 国際人間科学部 » 環境共生学科 » 生活共生科学プログラム
[大学院] 担当 人間発達環境学研究科 » 人間環境学専攻 » 環境形成科学系, 生活環境論
研究者情報 神戸大学研究者紹介(KUID)
教員サイト http://www2.kobe-u.ac.jp/~ttabata/
研究紹介

都市をシステムとして捉え、持続可能な都市のあり方を提案する

都市を構成する住宅やインフラは、元々は資源です。私達の身の回りにある家電や衣類なども、元を正せば資源です。私たちの生活は膨大な資源やエネルギーが必要ですが、これが結果として環境に悪影響を及ぼしています。本研究室は、都市を一つのシステムとして捉え、資源やエネルギーの消費量の抑制や環境負荷の削減に貢献できる、持続可能な都市を構築することを研究目標としています。キーワードは、ごみ処理、再生可能エネルギー、消費者行動、防災・減災等です。環境評価などの工学的手法、アンケートや統計処理などの社会科学的手法、環境経済学の手法などを用いながら、環境問題の評価方法から研究結果の社会実装までを学ぶことができるのが本研究室の特徴です。現在取り組んでいる主な研究テーマを紹介します。

○再生可能エネルギー導入方法の提案
都市や地域に再生可能エネルギーを導入することによる環境負荷削減効果を明らかにするだけでなく、経済性や社会面(地域活性化や雇用創出など)への効果や課題などを明らかにすることで、再生可能エネルギーに基づく都市システムの構築の是非やそのあり方を検討しています。

○災害廃棄物の処理システムの構築
災害廃棄物の処理に伴う環境負荷やコストの評価方法を開発しています。また、家庭のストック(住宅、家財など)をもとに、地震や水害が発生した場合の災害廃棄物発生量の推計方法を開発しています。平時に不要なストックの削減、住宅の耐震補強や家財の地震対策などが、災害時の災害廃棄物の発生量抑制に貢献することに着目し、対策実施による発生抑制効果の測定も行っています。

○高齢者と環境・エネルギーとの関わり
高齢者の加齢に伴う認知機能や体力の衰えが、ごみ出しやごみ分別にどのような影響を及ぼす可能性があるかを検討しています。また、再生可能エネルギーの導入に伴う電力費の高騰が、高齢者世帯の家計に及ぼす影響についても分析しています。

 

当研究室で研究をする場合に、学部で学んでおいてほしいこと

環境問題の本質を理解し、解決策を提案できるようになるために、持続可能な社会に関する基礎知識(SDGs、循環型社会、低炭素社会、自然共生社会等)、ごみ、再生可能エネルギー等に対する基礎知識を学んでください。また、環境問題は多くの場合、それを解決しようとすることで他の環境問題や経済や社会とのトレードオフ(二律背反)が発生します。これらを踏まえて実行可能性の高い環境問題の解決策を提案できるようになるために、環境評価手法(ライフサイクルアセスメント、物質フロー分析等)、社会科学的手法(経済学、環境経済学、アンケート調査、合意形成等)を学んでください。

教員写真 Tomohiro Tabata