教員情報(前田 正登)

氏名・職名 前田 正登(まえだ まさと,Masato Maeda)教授
メールアドレス mmaeda [at] kobe-u [dot] ac [dot] jp
学位 博士(学術)(神戸大学)
研究分野 スポーツバイオメカニクス、スポーツ工学
[学部] 担当 国際人間科学部 » 発達コミュニティ学科 » アクティブライフプログラム
[大学院] 担当 人間発達環境学研究科 » 人間発達専攻 » 行動系
研究者情報 神戸大学研究者紹介(KUID)
教員サイト http://www2.kobe-u.ac.jp/~mmaeda/
研究紹介

スポーツ用具を使いこなすために-動作研究と用具研究の交点

やり投げや野球などの用具を用いるスポーツ種目では、その用具を使いこなせるかどうかが競技成績を大きく左右すると言っても過言ではありません。そのため、スポーツ種目における選手の動きや技術を無視したスポーツ用具の開発はあり得ないといえます。最近のスポーツ用具は高性能なものも多くあります。しかし、モノとしては優れていても、競技成績の向上にほとんど貢献しないモノや使用したことが逆に傷害の原因となってしまうモノ、そのスポーツ種目のルールを変更させる元になってしまったモノなど、選手に悪影響をもたらしたりスポーツの発展を妨げたりしているモノもあると言われています。例えば、やり投げのヤリは、飛行中には振動 (ブレ) が少ない、剛性の高いヤリが飛距離も大きい「飛ぶヤリ」とされていますが、剛性の高いモノがすべての選手にとって良いヤリであるとは限りません。ヤリの振動を発生させる源は選手の投げ動作にありますから、仮にヤリに振動を起こさせないような投げ方をしていれば、飛行中の振動は小さくて済み、投げ方によってはヤリの剛性が高くなくても良いことになります。つまり、選手は自分に適した剛性のヤリを使用することにより、投げの能力を最大限に発揮できることが期待できます。このように、使い心地の良いスポーツ用具を探究するには、モノとして極めるだけでなく、選手の動きや運動技術を詳細に分析して選手 (人間) を理解しなければならないのです。私たちの研究視点は、「人間の動きや運動技術を考慮に入れたスポーツ用具とは?」という点にあります。そのためには、それぞれ発展してきた、スポーツの動作・技術研究 (スポーツ技術論) と用具研究 (スポーツ工学) の両者を融合し、これら相互間の影響を含めた研究視点が不可欠です。スポーツで勝つために、あるいはスポーツをより楽しいものにするには、その人が使いこなせる、その人の動きにマッチしたスポーツ用具でなければならないと考えています。

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