教員情報(UMEMIYA Hiromitsu)

氏名・職名 梅宮 弘光(うめみや ひろみつ,UMEMIYA Hiromitsu)教授
メールアドレス umemiya [at] kobe-u.ac.jp
取得学位 博士 (学術) (神戸大学)
研究分野 近代建築史
[学部] 所属 人間表現学科 表現文化論コース, 人間表現論コース
研究テーマ

20世紀の建築について研究しています。とくに日本の大正期,昭和戦前期。実際に建てられたものだけでなく,計画倒れや夢想に終わったものも興味深いです。

[大学院] 所属 [博士課程前期課程] 人間発達専攻 表現系講座
[博士課程後期課程] 人間発達専攻 表現系講座
[(旧)博士課程前期課程] 人間表現専攻 表現文化論コース
[(旧)博士課程後期課程] 人間表現専攻 表現文化論分野
研究テーマ

近代建築の歴史・都市環境形成史が専門です。前者では建築におけるモダニズム思想の生成と変容,後者ではとくに戦後神戸の都市環境形成史を研究の柱としています。

研究者情報 神戸大学研究者紹介(KUID)
教員サイト 教員のウェブサイト
研究室紹介 足で稼いだ資料がオリジナルな思考を導く,そして自信につながる

当ゼミは建築や都市をテーマの核にしていますが,だからといって,そうした分野の専門家要請が目的ではありません。芸術や文学と同様に,建築や都市に関わる文化への関心をもつ人たちに自らの関心をより発展させ,その経験が各自の将来にさまざまに姿を変えて役立つことを願っています。たとえば,学習・研究の過程でたくさんの本を読む。しかし,そんなことは知的に生きようとする人ならば一生続けていくあたりまえのことです。だからゼミにおいては,まだ本になっていない資料,いまだ語られたことのない話を,自分の足で探し,いろいろな人に会うなかで手に入れることを経験してほしいと思います。そうした独自の調査が,未知の事柄や疑問に対して,納得しながら着実に接近する着実な方法であることを実感してほしいと思います。研究を続けるにしても,社会で働くにしても,この経験が皆さんの自信につながると思います。

研究最前線 忘れられたものから建築と都市を読み直す

「表現文化論分野」は,人間と世界の相互関係を,表現や象徴を切り口に探求しているところです。そのなかで私は,空間的な拡がりをもった世界,とくに「建築」や「都市」を対象に,その意味を近代という時代と社会の脈絡の中で探ろうとしてきました。とくに関心をもって取り組んできたのは,頓挫した計画,挫折した人生,忘れられた存在……。とにかく少々残念な結果に終わったものに,私はみょうに惹かれるのです。そこに,世界に対峙したときの人間の真実を垣間見るように思うからです。たとえば建築の場合だと,日本のモダニズム。その最尖鋭たるアヴァンギャルドたちの活動です。彼らは既存の安定した技術や表現を否定し,夢想的なユートピアを描くのですが,うまくいきません。現実を踏まえていないのだから当然です。それならと現実的な活動にシフトするのですが,歴史はそれを評価しません。今度は凡庸に過ぎるのです。たとえば都市の場合だと,戦災復興期。戦後の焼け野原にいち早く展開したのは,ヤミ市や不法占拠といった違法性と無計画を含みながら絶妙の間合で権力に対応した民衆的活動でした。そうした環境形成が復興の序を開くわけですが,世の中の安定につれて強大な計画性のなかに回収されていきました。このように,かつて一瞬の輝きを放ちながら,確かな足跡を残さないまま消えていったものを,歴史は必ずしもていねいに見つめようとはしません。とくに,近代や戦後の比較的新しい事柄については,その意義や重要性に気づくのが遅れがちです。ようやく気づいたときには建物は取り壊され,当事者は亡くなり,資料は散逸。自分の見識のなさが恨めしいですが,一方,歴史研究はここからがほんとうのスタートだとも思います。ささやかな情報をたぐり寄せ,細部や暗部がその姿を現し始めたとき,歴史の全体もまた,これまでとは異なる光景として立ち現れる。それを確かめたいと念じています。