蘆田弘樹准教授らの光合成の進化に関する研究内容が神戸新聞(2017年4月19日)に掲載されました

光合成は,生命を維持するうえでのエネルギー源になる糖や炭水化物を太陽光,CO2,水から合成するもので,地球上のほとんどの生物が依存している生物機能です。私たちの研究室では,これまで光合成においてCO2から炭水化物が作られる仕組みを研究してきました。これらの成果を応用し植物や藻の光合成能力を改良することで,CO2・食糧・エネルギーなどの地球環境問題を解決するためのアプローチを進めてきました。このような研究と並行して,長い間,多くの人の興味を惹いてきた,生物の進化の過程でどのように光合成機能が誕生したのかという謎を解明する研究も進めてきました。

今回,地球上に光合成を行う植物,藻類,光合成微生物が誕生するよりももっと前に出現し,生命の起源に非常に近いと考えられている光合成を行わないメタン生成菌に光合成でCO2から炭水化物を作り出すための遺伝子とよく似た遺伝子を発見しました。これら遺伝子の機能を解析した結果,光合成の遺伝子と同じ働きをすることを明らかにしました。また,メタン生成菌はこれらの遺伝子を利用して,光合成と非常によく似た代謝経路を利用してCO2から炭水化物を作っていることを突き止めました。

これらの結果から,メタン生成菌に光合成の進化的な原型となる代謝経路を発見し,光合成の起源が光合成生物の出現よりももっと古い時代に遡ることを発見しました。

これらの成果は,平成29年1月13日発行のオンライン総合科学雑誌「Nature Communications」で発表したものです。今回,これらの研究内容が,平成29年4月19日の神戸新聞朝刊に掲載されました。

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