神戸大学大学院人間発達環境学研究科 大学院生の声2010


心身発達専攻

心理発達基礎論コース
(心理発達論教育研究分野)

「心理学」を通じて主体的な学びの場を創造する

清藤 結依子 さん(前期課程2年生)

 私は他大学から入学しました。学部時代に,現在の指導教員の先生が書いた論文を読み,「この先生の下で勉強したい!」と思ったことがそのきっかけです。私の研究のテーマは「自己愛」。卒業論文で先生の作成した自己愛人格尺度を用いて,青年期の自己愛について研究したのですが,より発展した内容にしたいと思い,現在は主に英語や日本語の文献を読み,修士論文に向けて勉強をしています。大学院では心理学研究法という授業のティーチング・アシスタントを任せていただいたことで,知識や作業の復習をしながら,教える楽しさや大変さを実感することが出来ました。また院生ならではの「学部生に近い目線」で授業を行うことが出来るため相談なども受けやすく,受講生と一緒になって学びの場を作り上げたという感覚が強くあります。今年度も同じ授業を担当することが決まっているので,よりパワーアップした授業に仕上げていきたいですね。
臨床心理学コース
(心理発達論教育研究分野)

臨床心理学を本格的に身につける学び: 私とあなたの再発見

プリマコワ・カテリーナ さん(前期課程2年生)

 他大学の卒業でかつ留学生である私は,不安な気持ちもありましたが,ウクライナにはない日本独自の心理学を学びたいと思いました。神戸大学の海と山に囲まれたアットホームな雰囲気に惹かれ,ぜひここで臨床心理学の勉強をしたいと心に決めました。先輩や先生方の厳しくも優しいご指導のお陰で,院生生活はとても充実したものとなりました。
 臨床心理学コースの院生室は,隔たりが無く,先生や先輩との有意義かつフランクな交流の場となっています。研究にかぎらず様々な話題で盛り上がっている雰囲気が私はとても好きです。臨床心理学コースの実習は心理教育相談室の運営とケースカンファレンスが中心ですが,臨床心理士に必要なスキルを身につけるだけではなく,先輩や先生方と絆を強めることで新たな学びを得ることもできます。さらに大学院GPで始まった活動などを通じて,様々な専門家と出会うことができます。
 1年後には大学院で得たこの縦や横の沢山の繋がりを胸に,心理実践の場に飛び立っていきたいと思います。
健康発達論コース
(健康発達論教育研究分野)

新しい世界,さらに広がる視野

宋 昇勲 さん(前期課程2年生)

 私は韓国の大学で心理学を専攻し,4年次には韓国心理学会が主催した犯罪心理士課程を修了しました。その課程では,学校では学ぶことができなかったことについて学ぶことができ,特に喫煙・飲酒を始めとする青少年の危険行動についてはその深刻性を痛感しました。短い期間ではありましたが,視野が広がる経験をし,より専門的な知識を身につけようと思い,神戸大学への留学を決心しました。
 そして今,私は青少年の危険行動を防止するための「ライフスキル教育」を学んでいます。これは,これまで勉強してきた「治療」や「矯正」も重要ですが,それ以前にそういう問題が起こらないように「予防」することがより大事であることを教えてくれました。これからも引き続き学内外の様々な研究活動を通じて常に幅広い世界と接しながら,青少年の危険行動を防止するより有効なプログラムを開発するために研究を進めていきたいと思います。

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教育・学習専攻

教育科学論コース
(教育科学論教育研究分野)

多様な視点からの探究と多様な仲間との出会い

可児 みづき さん(前期課程2年生)

 教育科学論コースでは,教育を方法論からの視点だけでなく,社会的な営みとしてとらえています。教育における制度,思想,歴史,地理的な観点など,さまざまな社会的視点を用いるため,他の学問分野との親和性も高く,学際的なテーマに富んでいます。そのようななかで,私自身は,学部在籍時より教師教育をテーマとし,その追究に取り組んでいます。講義や演習,また日々の大学院生活を通して,自分の感性と思考方法を鍛えつつ,深みへと向かっています。コースの構成メンバーに関しては,発達科学部から進学した学生はもちろん,異なる学部出身の学生や,留学生や社会人の学生も多く在籍しています。その点で,学校や教育を今一度つき放して見たり,また日本という枠組みを超えて教育という営みを議論することができる人材と機会に恵まれています。何よりコース内の仲の良さが大学院生活を楽しくし,私だけでなく,院生全員の励みになっています。
子ども発達論コース
(子ども発達論教育研究分野)

広い視野が持て,自分の変化が感じられる場所

山田 真世 さん(前期課程2年生)

 私が大学院に進んだのは,より自分の興味に沿った専門的な勉強がしたいと思ったからです。実際,ゼミ等では専門分野を学んでいますが,それ以外に学べるところが非常に多く,自分自身と向き合うことが多いことが大学院の良い点だと思います。学べる学問領域は広くなり,先生や他の学生の考えを知る機会も増え,学会や現場もより身近になることで,得られる知識も考え方も変わってきます。このような経験は,研究のテーマや意義だけでなく,自分自身にも大きな影響を与えてくれます。私の現在の研究テーマは,子どもが感じる絵のリアリティについてです。絵だとわかりながらもついつい触って確かめてしまう,お腹がすいてしまう…。リアルな3Dでなくても,私たちは絵からもリアリティを感じ,感情を揺さぶられることがあります。そんな絵から感じるリアリティを子どもはどう感じているのか,理解しているのかを明らかにしたいと思っています。
発達支援論コース
(発達支援論教育研究分野)

様々な人達と関わることのできる学びの空間

奥秋 克海 さん(前期課程2年生)

 ここの大学院と学部には本当に様々な分野,所属の人たちがいます。学生同士が自主的に集り修士論文の構想を出し合う自主ゼミでは,他コースの人の研究にふれることでき,自分の所属しているコースとまた違った物の見方を得ることができました。また,社会で様々な実践活動を行われている発達支援論コース1年履修コースの方たちと一緒に学ぶことで,実践を論文化していく苦労や工夫を教えていただきました。
 このような人達からの刺激を得ながら,私は「ボランティア活動のなかで批判性,クリティカル・シンキングはどのように生まれてくるのかと」いうことをテーマに研究しようと考えています。
 また,社会協の研究会に参加し,リフレクションプログラムの研究を行ったり,ESD (Education for Sustainable Development: 持続可能な開発のための教育) を目指したボランティア学習プログラムの実践的研究にも関わったりしています。こういった活動を通じていろんな人に出会い,また,自分の研究に反映させていきたいと思っています。

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人間行動専攻

身体行動論コース
(身体行動論教育研究分野)

人間の「行動」をさまざまな視点から捉えるエキスパート

大川 広巳 さん(前期課程2年生)

 本研究科へ進学して良かった事は,各先生の専門分野により深く触れられる,ということです。本研究科の先生方の専門分野は多岐にわたります。私の所属する「人間行動論」の中でもその幅はとても広く,子どもからお年寄りまで,生理から心理まで,実験から調査まで,多様な対象,領域,方法が網羅されています。そのようなさまざまな人間の「行動」に関するテーマについて,間近で学ぶことのできる本研究科の雰囲気は,自身を成長させてくれます。
 私が一番興味を持っている分野は「スポーツ心理」です。どれだけ練習して,カラダを鍛えても,いざ本番で実力を発揮出来ないと意味がありません。その「実力発揮」に大きく影響しているのが自身の「心理」だと私は思います。私はその実力発揮に影響する「心理」と「音楽」の関係性に強い関心を持っています。トップアスリートが試合前に「音楽」を聴いている光景をみなさんもメディアを通して見たことがあるでしょう。その「音楽聴取」といった行動がどう心理に影響し,そしてどう実力発揮に繋がっているのでしょうか。私が自分で感じた「身近な疑問」を今研究できていることはとてもうれしいことです。
行動発達論コース
(行動発達論教育研究分野)

人間行動への多角的なアプローチ

松村 雄樹 さん(前期課程2年生)

 行動発達論コースには,社会老年学や加齢身体運動科学,応用生理学,スポーツ老年学と人文社会学系や生理学系の様々な専門分野を持った先生がおられ,「人間行動」という分野についてあらゆる角度から学ぶことができます。講義でも他の研究分野の学生や留学生と一緒に受けることも多く,さまざまな意見や考えをディスカッションすることができます。そういった講義体系だからこそ,他の研究室との交流や教員と学生の距離が近く,とてもアットホームなコースだと言えると思います。
 私は今,「レジャースポーツ」という分野について勉強をしています。運動・スポーツの継続要因に関して「レジャースポーツ」の観点からアプローチし,日々,スポーツで笑顔になれる人を増やすことを目標に研究を行っていきます。

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人間表現専攻

コミュニティアートコース
(表現創造論教育研究分野)

自分のやりたい事にとことん向き合える環境

浅野 仁美 さん(前期課程1年生)

 大学院の講義は学部の講義と違って,自分が2年間かけて研究するものについて,より良い研究ができるように,援助してくれるものが多いです。多様な研究方法の教授や短編論文の執筆,プレゼンテーションなど,自身の研究のモチベーションを上げてくれるものが多く,また,先生も積極的に応援してくださる方が多いので,とても居心地の良い環境だと感じます。
 私は,ドイツの画家のあるシリーズものの作品について研究しているのですが,現在は,来年のドイツ留学の実現に向けて,日々準備を進めています。それと同時に自身も油絵を制作し,今年は公募展に応募したり,展覧会を催したりと,作り手としての活動の場も広めていく予定です。
 大学院はとにかく時間があることが魅力であると思いますが,その時間を生かすも殺すも自分次第だと感じます。これから2年間,ストイックに研究や絵画制作に励み,悔いの残らないように過ごしていきたいと思います。

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人間環境学専攻

自然環境論コース
(自然環境論教育研究分野)

「今だから出来ること,今しか出来ないこと」に全力投球

小杉 由美加 さん(前期課程2年生)

 大学・大学院は,「学びたい!もっと色んな世界を見たい!」という気持ち次第で,たくさんのことを学べる場所だと思います。この研究科には様々な分野の研究者が集まっており,分野を超え,たくさんの先生や友達からアドバイスをもらって日々研究しています。
 私は,分析化学の分野で,環境汚染物質である過塩素酸イオンの測定方法を開発しています。理論通りのデータが出ること,反対に予想外のデータから理論を考えることの面白さを感じています。研究は苦労が多い分,結果が出たときの喜びは大きく,まさしく「研究の醍醐味」を味わっている毎日です。学会では,他大学の研究者から意見を頂いたり,他の院生の発表を聞くことで,よい刺激を受けています。学内では,オープンキャンパスの実行委員や,学術国際交流プログラムの運営などにも参加しています。大学院生活の中で得た経験や能力,出会った先生や仲間との絆が今後の人生の糧になるよう,充実した毎日を送りたいと思います。
数理情報環境論コース
(数理情報環境論教育研究分野)

やる気を支えるアットホームな環境

東田 恵 さん(前期課程2年生)

 大学は講義のバイキングだと思います。私は発達科学部で,様々な数学の講義を履修し,解析学を専攻しました。大学4年生を迎えた時,数学のおもしろさに気付いたところで,まだまだ色んな事を学び成長したいという思いから,応用幾何学に分野を替え大学院進学を決めました。専門を替え研究を形にする為に,人の2倍も3倍も勉強をする覚悟が必要でした。同時に,大学院生活の目標を「チャレンジし続ける事」と決めました。
 私は今,フラクタル幾何学について英語やフランス語の文献で日々奮闘し勉強しています。「位相次元」の観点からフラクタルの利用について研究をしたいです。
 専門の勉強以外では,学内で留学生のサポート,エコキャップ回収などに取り組み,学外では非常勤講師として高校生に数学のおもしろさを教えています。多くの人に出会い,大学院のメンバーに支えられ,充実感と幸せを感じる毎日です。1年後,おなかいっぱいで修了したいと思っています。
生活環境論コース
(生活環境論教育研究分野)

木を見て森も見る視点を養う自由で刺激的な環境

牧ヶ野 衣里 さん(前期課程1年生)

 本研究科の特色は,専門を極めるだけではなく専門外の知識も得ることができるという点です。特にこの生活環境論コースでは,全く異なる研究分野の先生の話を聞く機会が多いので視野が広がり,自分の専門分野の知識だけでは気づくことのない問題点を見つけることができます。木を見る能力を鍛えることは大学院では当然のことですが,森を見る能力も鍛えられる環境がここにはあるのです。私はジャトロファという熱帯地域に自生する油糧植物に環境ストレス耐性を持たせるよう改良し,エネルギー問題解決の一端となるよう遺伝子解析や組換えの研究を行っていますが,授業では,専門の研究のための論文を読んでいるだけでは知ることのできない,重要で普遍的な知識を他の分野の先生に教えられました。また友人たちも異なる専門分野で研究を行っているので,各々の視点から自由に議論することができ,日々刺激を受けています。このような場面が日常的に存在していること,それがこの研究科の一番の魅力です。
社会環境論コース
(社会環境論教育研究分野)

国境を超えた多様な価値観が,主体性を磨く

松岡 佑樹 さん(前期課程2年生)

 社会環境論コースは留学生も多く,日本や海外の多様な社会問題が扱われています。学部生時代にはそれらを表面的にしか理解していませんでした。しかし,大学院での授業はすべてが討議形式で,専攻分野の違う院生や留学生の意見を幅広く聞くことで様々な方向から理解を深めることができます。そして何より自分自身の「主体性」を磨くことができることが社会環境論コースの大学院の大きな魅力だと思います。「主体性」を持ち続けていれば,発見と感動が毎日あるのが院生生活です。
 私は現在,都市地理学を専攻し,都市の中でオフィスや商店などがどのような法則で立地するのかを研究しています。自分の研究を地方自治体の都市計画に活かし,快適なまちづくりに繋げたいと考えています。研究に苦労は付き物ですが,一つの事象を深く探求していく過程に大きな楽しさがあります。また,大学院は多様な価値観を持った人たちが集まる場です。コースや国籍にとらわれない院生仲間の存在は,研究の苦労を忘れさせ,日々の生活を充実させてくれます。

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案内パンフレット 『神戸大学発達科学部・神戸大学大学院人間発達環境学研究科2011』 より