コミュニティアートコース(表現創造論教育研究分野)の魅力

芸術と生活と人生を新たな視点で統合することを目指します

描く,作る,歌う,演じる,このような人間の表現行為は,従来,言葉を超えた存在とされており,それゆえそこに内在する思想や哲学,創造性に焦点を当てて研究することは困難が伴いました。しかし,これら創造の,捉えがたい実態とその根幹を明らかにすることこそ,限りある生命を継承発展させてゆく精神文化を興隆することにつながるのではないでしょうか。

絵画や彫刻の制作,作曲や演奏,そして舞踊や身体表現など,自らも表現者として豊かな実践経験を持つ教員によって構成されるコミュニティアートコースは,その確かな実践理論の上に立って,敢えてこの困難な課題に挑戦し,独自の表現学の構築を目指します。実践行為の探究による表現学の構築と,実践論を社会に作用・展開させる方法論の開拓,これは他大学・研究機関にはない神戸大学独自の研究分野といえるでしょう。

また一方,現代社会において芸術的行為は,いわゆるハイアートのみならず,生涯教育,パブリックアート,療法などの分野で発展しており,クオリティ・オブ・ライフ,いわゆるQOLを重視する福祉社会が実現するにつれ,それらの需要,必要性は高まると考えられます。本コースでは,未だ分野として明確に成り立っていない諸領域を一元的に扱うことにより,将来的な発展を先導します。そして,地域社会において芸術に関わる生涯教育のファシリテーターや指導者の育成,あるいはそれと関係した音楽療法などの実践研究,及びコミュニティアートとしての新しい芸術形態の創造開発を目的とした教育研究を行います。